【 解離性同一性障害、回復者からのメッセージ 】    赤城高原ホスピタル

(改訂:06/11/03)


[ はじめに ] 

 解離性同一性障害(DID)は回復可能とは言われているものの、回復には5、6年かかるとされており、回復者の報告を聞かれた方は、関係者でも多くはないはずです。

 最近(04年05月)、私は、例外的に短期間で回復しつつある患者さん(30代前半)とお会いしました。その方からメールをいただいたので、許可を得てここに転載させていただきました。

 なお、患者さんには、幼児期の性虐待を含む長期、多数のトラウマ体験がありました。赤城高原ホスピタルでの治療開始前には、数多くの自殺未遂があり、入院中にも、解離性記憶障害を含む多彩な解離症状、抑うつ気分、アルコール乱用、薬物依存、摂食障害があり、最低4人の交代人格(そのうち一人は、かなり前から出現せず)がみられ、解離性同一性障害(DID)と診断されました。[このページは目下工事中、未完成です]


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[ 回復者からのメール1 ] 


 赤城のみなさんお元気ですか? 私はとても元気にやっています。

 1年半前に退院し、今は東京に戻ってきています。年齢的なことや今の不況を考えると本当に幸運だと思いますが、すぐに就職先もみつかりました。何年か前にまさか私が「一人暮らしをしながら、仕事に復帰できる日が来る」ことが想像できたでしょうか?

 先月、東京で院長先生にお会いしました。そのとき先生に「薬もない、男もない。自傷もなければ過食、万引きもない。人格交代はもちろん、解離も自殺未遂もない・・・そのうえタバコもやめたというし。じゃ、君には今なにがあるの?」と言われて、院長先生と二人で笑ってしまいました。本当に元気になれました。

 今の私しか知らない人は、赤城にいた頃の私を想像もできないと思います。私自身、私以上に過去から自由になり、元気に過ごしている人をあまり知らないくらいです。

 いったい何が私をここまで変え、救ってくれたのでしょうか。
 確かに私は恵まれていました。退院後には日々私を手助けしてくれる人がいました。あんなに迷惑をかけた両親や兄弟も私をあたたかく見守ってくれました。

 そしてそこまでの回復に大きな大きな力を添えてくれたのは赤城高原ホスピタルです。やっと一人で社会の中で生きられるようになった今、みなさんに心から感謝しています。みなさんの真剣で、それでいてあたたかい姿勢のおかげで私は「生き返る」ことができたのだと思います。

 信じがたいことでしょうが、生きているのがつらかったあの私が今、毎日を楽しく過ごしています。

 みなさん、ありがとうございました。(SIさん、04/05)


[ 回復者からのメール2 ] 
上記メールの4ヵ月後にいただいたメールです。


 私の経験を院長先生がホームページに載せてくださることで、少しでも苦しんでいる人の役にたてるようなことがあったら私自身とてもうれしいです。死んだ方が楽だと思っていた頃のことを考えると、寿命をまっとうする、できるということがいかに恵まれたことかと思います。できるだけ多くの人が苦しみから放たれ、生きながらえることを祈っています。

 仕事もプライベートもとても充実した生活を送っています。
 今の仕事場では、私の過去を知っている人はいません。いつも穏やかでマイペースで前向きな私に
「○○さんはいつも笑っているし、なにがあってもカリカリしませんね。きっと今まで苦労したり嫌だと思うような経験をしたりということがあまりないのでしょう」
などと言われ、それを聞きまたニコニコしてしまいます。(SIさん、04/09)


[入院前のメール]


 SIさんは、約1年間に4回、赤城高原ホスピタルに入院をされました。初回入院前(3年前)の院長宛のメールがパソコンに残っていました。以下に要旨を転載しました。(プライバシー保護のため、大部分を省略し、一部改変してあります)


 今までに精神病院入院や精神科の通院を6年間続けています。(中略)
 自殺未遂も数えられないほど繰り返しました。その後遺症のため、今は正常に歩けません。(中略)
 今までにうつ病、境界性人格障害、解離性同一性障害、分裂病、躁うつ病、薬物(覚せい剤、シンナーなど)乱用後に残ったフラッシュバック、摂食障害など、いろいろな診断をつけられてきました。(中略)
 最近はヒステリー、かんしゃくがひどくなり、そのため家具を壊したり、暴れて家族に暴力をふるったりして家族にも辛い思いをさせています。(中略)
 今通っている精神科の先生ともけんかばかりしており、まったく話ができていません。(中略)
 もう、いる場所がありません。どうか私を入院させてください。(後略)


[ おわりに ] 

 実際のメールは、もっと長文で、具体的な内容が多く書かれていましたが、プライバシー保護のため、割愛しました。
 SIさんの回復ぶりは、DIDの患者さん、ご家族、そして治療に関わる人々に勇気を与えてくださるものだと思います。
 ただ、ご本人自身が言っておられるように、DID患者さんの中では、例外的な速さだと思います。また、回復が安定したものとなるためには、より長期の観察が必要だと思います。
→(06/11、 メールをいただきました。以下メッセージです)私は元気です。毎日の生活にたくさんの幸せがあります。できるだけ多くの人がどうか苦しみから解放されることを祈っています。


 DID回復者で、このページに載せられるような手記を書いてくださる方、おられましたたら、メールをください。[このページは目下工事中、未完成です]


[ 解離性同一性障害の方の入院依頼 ] (06/11/03)現在、DID患者さんの赤城高原ホスピタルへの入院は受けられません。ご了解ください。赤城高原ホスピタルと竹村道夫院長の近況報告、2003/03/12 の記事をご覧ください。


ご連絡はこちらへどうぞ ⇒ address
または、昼間の時間帯に、当院PSW(精神科ソーシャルワーカー)にお電話してください ⇒ TEL:0279-56-8148 

AKH 文責:竹村道夫(初版: 04/09/05) 


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